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業務日誌 古物商の許可申請 [色々な許認可についての話]

先週金曜日、古物商の許可申請に行ってきました。
最近では、ネットを通じて申請書の様式を入手しやすくなったこともあるのでしょうが、時間に余裕のある個人の方などは、古物商の許可申請手続は、ご自分でされる、というケースは結構あるようです。
以前に都の介護(ヘルパー)の事業者指定(今、何かと話題ですね)の手続の依頼をいただいたお客様とお話していた時に「古物商の許可は簡単だから自分でやった」ということをおっしゃってましたね。
確かに、個人や営業所が一箇所の場合などは、他の許認可手続と比べて簡単かもしれませんが、以前にも書いたように、窓口が警察署ですから、警察署に何度も足を運ぶというのは、あまり気が進まないかも知れません。

ちなみに今回のお客様は、、会社設立の電子定款の認証手続を知り合いの司法書士の先生を通じてご依頼いただいたこともあり、許可申請の手続も承ることになりました。
許可が下りるのは申請後40日を要します。お客様は「できるだけ早く」ということなので、必要書類の一部もこちらで取得することになりました。ちなみに会社で許可を取得するためには申請書以外に
(1)会社の謄本(2)会社の定款のコピー
(3)会社の役員につきそれぞれ①住民票(本籍地記載のもの)②身分証明書(本籍地の市区町村役場発行のもの)③後見の登記がされていないことの証明書④経歴書・誓約書(法定の様式のものに記名・押印)が必要となり、公的証明については発行後3ヶ月以内のものが必要です。また営業所ごとに「管理者」を設置し、その管理者についても(3)①~④の書類が必要となります。管理者は役員が兼任することも可能で、その場合は誓約書以外の書類は援用が可能です。ただし、一人の人間が複数の営業所の管理者を兼ねることはできません。

ここまでは、警視庁や各警察本部のホームページなどにも掲載されていますが、実際にはこれ以外の書類の添付を(当たり前のように)要求されることもありますので、ご本人で手続を行おうとする場合は必ず管轄の警察署に事前に問い合わせをされることをお勧めします。また、これは警察署ごとに差異があります。ちなみに添付を求められることが多いのは、営業所が賃貸の場合の賃貸借契約書・所有者の使用承諾書、中古車を取扱う場合に駐車場を確保しているかどうかを証明するための駐車場の賃貸借契約書など。同じく中古車の場合、知識・経験(自動車が盗品がどうかの判別のため)を証するための(以前の)勤務先の退職証明書の提出を求められることもあります。

今回も当然、管轄警察署には念のため確認の電話を入れました。そう「生活安全課」にです。すでに免疫ができてますので(詳細は「警察もお役所のひとつです」参照)、何度か電話をして書類の確認とアポをとりつけました。特にイレギュラーな書類の添付はなし、でいけそうでした。
お客様に用意していただく書類も揃い準備が整いました。

ここで気になった点がいくつか、前々回のネタ、許可の取得要件の項でも書きましたが、「身分証明書」については一般の方はご存知でない方が多いようです。必要書類の一覧表をお渡しし、説明もしたのですが、今回のお客様も「免許証のコピーのことかと思った」とおっしゃってました。
それから一覧表にも「本籍地記載のもの」と書いておいたのに、お客様が最初にお持ちになられた住民票の写しは記載がないもの、大急ぎで再取得。許認可に添付するのは必ず「本籍地の記載があるもの」と思って間違いありません。
それから、また無駄知識(?)をひとつ。住所地の役所で交付される一般に「住民票」と呼んでいるヤツは正式には「住民票の写し」と言います。戸籍の写しが「戸籍謄本」。戸籍の原本「戸籍簿」(最近はコンピュータ化されているケースが多いですが)が役所にあるように、「住民票」原本も役所にあるのです。交付されるものは最後に、市区町村長が「原本と相違ない」って証明してますよね?
でも、お客様に「住民票の写し」っていうと、交付された「住民票の写し」をコピーしたものを持ってこられることがあるので、もう「住民票を用意して下さい」って言っちゃってます。そこで薀蓄たれてもしょうがないので

そんなこんなで金曜日当日、午前中は外出の予定がないことを確認してアポをとったのですが、念のため、所轄警察署の最寄り駅で下車してから再確認の電話を入れると、案の定「担当者が席を外している」とのこと。何でしょう「取調べ」が入ったのでしょうか?(不吉な予感)20分後、連絡を待って移動。
1階受付で来意を告げて、生活安全課に向かいました。数年前、風営法の届出で同じ署に来たときは、担当者の机で「対面」で書類を提出したのですが、今回はどのようなパターンで来るかな?
と、生活安全課の入口で担当の方がお待ちになっていて、「今、(部屋が)ふさがってるから、とりあえず、こっちへ」と廊下のソファに案内されました。
「書類を見せてもらえますか?」とのことで、とりあえず書類一式を預けます。「内容を確認するんで、ここで待っててもらえますか?」無論、こちらは頷くしかありません。廊下で待つ、はじめてのパターンです。
生活安全課の隣は交通課、廊下はそこそこ人の出入があります。交通課の入口付近のソファでも、こちらは制服姿の方が、作業員風の方と何やらやりとりを「・・・会社とは連絡がついたから・・・」「あんたねぇ・・」「今回は××・・」聞いちゃいけないと思いつつも耳をそばだててしまいます。すると生活安全課の方から「部屋空いたから、こっちで」と声がかかります。
・・・やっぱりね、その案内された部屋の、このつくりは明らかに「取調室」。もう免疫ついてますから、少しも動じません。幸いドアは開け放したままで、書類のチェック。問題なく審査終了。申請日を記入。
「はい、じゃ(審査手数料)の納付書、作るから待ってて」
はい私は一人部屋(取調室?)。手持ち無沙汰にしてると、ドアを開け放してることもあって、「はい××(署)防犯!」なんて電話(警察無線?)の応対が聞こえてきます。「生活安全課防犯係」ってことなのか、それとも現場ではあえて「生活安全課」ではなく旧称の「防犯課」の呼方で通してるのでしょうか?今にもボスこと石原裕次郎の「何、矢追町で殺し?」なんて声が聞こえてきそうです。(あれは「捜査1係」ですけど・・・)

数分後、納付書を受け取り、1階で手数料を納付し、再度生活安全課へ、そして領収証書を受け取り、申請手続きは終了。後は現場調査、問題なければ、約40日後連絡を待って許可証を受け取りに来ること(申請者=お客様本人が)になります。
何やら、生活安全課は、今日は急がしそうで、私の後にも何組か許認可の方がいらっしゃるようで、私も足早に警察署を後にしました。


 

 

 

 


 


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